ここでは、クリニック開業時に挨拶回りを行う理由や対象者、挨拶の際に押さえておきたいポイントを解説しています。
クリニックを開業したときは、同じビルや建物内のクリニック、または近隣にあるクリニックや病院に挨拶回りを行うのが一般的です。
医師が自ら挨拶回りを行うケースと、スタッフが挨拶に訪れるケースに分かれますが、誰が挨拶回りを行うかは場所や地域性から判断します。
挨拶を必要とする理由は、「開業を知らせるため」以外に「長期にわたって良好な関係を築く意思がある」ことを示すためです。
地域医療を構成する一員として認知してもらうだけではなく、大規模感染症の流行や大規模災害の発生時にもスムーズに連携がとりやすくなります。また、挨拶によってクリニックの特徴や医師・スタッフの顔と名前を覚えてもらいやすくなります。
医療機関同士の連携がとれていれば、新型コロナウイルス感染症などのトラブルが発生した際に協力関係がとりやすく、患者にとっても安心感のある医療を提供できるでしょう。
同じ建物やビルに入っているクリニック・病院はもちろん、同じ地区や町内にあるクリニック・病院・診療所へ挨拶を済ませておきましょう。
医師が常勤するクリニック以外では、調剤薬も医療従事者として挨拶をしておくと安心です。
開院したクリニックや病院を管轄する医師会にも挨拶を行いましょう。ただし医師会は任意団体のため、入会を見送る場合は挨拶の必要はありません。
エリアの広さにもよりますが、頻繁に顔を合わせる団体や住民に対しては挨拶を行っておく必要があります。
一例として、商店街の中で開業する場合は、商店街の代表や近隣の店舗に挨拶を行いましょう。訪問診療に対応する予定がある場合は、それぞれの往診先に挨拶を行ってください。
師事した先生や前の勤務先の病院の先生、関係者には手紙やメールで挨拶を行い、開業したことを伝えましょう。
開業をしてから挨拶に向かおうとすると、来院者が多く挨拶のタイミングが遅れてしまう可能性があります。開業準備で慌ただしくなることも想定し、1ヶ月前までには挨拶回りを始めます。
突然訪問すると慌ただしくなってしまうため、事前にメールや電話で連絡し、挨拶に伺うという旨を伝えてください。営業時間中のほうが挨拶に適している場合でも、事前に連絡のうえ、タイミングや時間をみて挨拶に伺いましょう。
挨拶回りは、可能なかぎり医師本人が行うのが理想的です。連携を重視したいクリニックや病院、調剤薬局へは菓子折りなどの手土産があると喜ばれるでしょう。
医師が直接挨拶に向かえない場合はスタッフに代わってもらえますが、その際は数百円〜1,000円程度の手土産を忘れずに用意し、挨拶とともにお渡しします。
遠方の関係者に対しては挨拶状として手紙を送ります。手紙文として、「拝啓」と「敬具」を忘れずに、開業したことを簡潔に記載して挨拶とします。
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