クリニック開業には、共同経営という方法があります。ここでは共同経営のメリットとデメリットを紹介します。
共同経営でクリニックを開業すると、「医師」が開業時点から2名確保できます。紹介会社から医師を紹介してもらう方法もありますが、採用のためには300万円から400万円ほどの紹介料が必要です。共同経営なら医師を紹介してもらう必要がなくなり、採用コストが軽減されるでしょう。
医師が2名いれば、単純計算で2倍の患者さんが診察できます。回転率が上昇したり、診療時間を拡大したりできるでしょう。また違う診療科目の医師と共同経営をするなら、異なる診療科目を設置して診療範囲を拡大する、ということも可能です。違う診療科目を設置すると通院する患者の幅も広がり、1人での経営よりも報酬アップが期待できます。
1人での経営は、体調不良や病気などになると経営不能になる可能性があります。しかし2人で開業していれば、たとえ1人が体調不良になっても、もう1人が経営を続けられるでしょう。
共同経営なら、万が一のときに発生する経営不能の危険が回避できます。
医師が院長1人しかいないと、診療のこと、経営やスタッフのことなどの相談を行えるパートナーがいません。共同経営であれば、困ったときや不安なときに相談できるでしょう。医師として、そして経営者として、同じ立ち位置で物事をとらえられる、心強い味方がいます。
医師が1人多くいることでその分の人件費はかさみます。院長にならなかった共同経営者は雇用されている医師になるため、毎月一定の報酬を支払わなければならず、支出が増えるのです。院長のみなら売り上げが低い期間は院長の生活を切り詰めれば何とかなりますが、医師を雇用すると高い人件費の影響で経営難に陥る可能性があります。
共同経営になると、次第にクリニックの経営方針の違いが問題になるケースもよく見かけます。開業した2人の意見が一致しない場合、クリニックが分裂することも考えられるでしょう。また方針の違いで話し合いが平行線をたどり、経営に関する意思決定が遅れがちになるという問題も発生します。
共同経営にすると、報酬の分配でトラブルが発生することもあります。2人で共同経営をした場合、報酬を2分の1ずつで分けると決めていても、明らかにどちらか1人の診療時間のほうが長くなってしまうと、貢献度が低いと感じられるかもしれません。もう1人が委員への貢献度は診療時間への長さではない、というような考えだった場合、お互いの関係に亀裂が入ることもあります。
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