福岡市東区は、アイランドシティや千早エリアの再開発により、子育て世代を中心に人口増加が続いている活気あるエリアです。
本記事では、地域医療情報システム(JMAP)のデータに基づき、医療需要の将来性や競合状況、需要がある診療科目について解説します。
福岡市東区の医療需要は、人口増加と高齢化の進行に伴い、今後長期間にわたって拡大傾向で推移すると予測されています。
地域医療情報システム(JMAP)が公表している「医療介護需要予測指数」(2020年の国勢調査に基づく需要量を100とした指数)によると、2025年には107、2030年には113と上昇し、2045年には124、2050年には128に達する見込みです。
全国的に人口減少による需要縮小が懸念される中、東区は2050年時点でも医療需要が右肩上がりで推移すると予測されています。
福岡市東区は、急速な高齢化が進む一方で、若年層の人口も比較的維持されているのが特徴です。0〜14歳の年少人口は、2020年の44,644人から2045年には42,175人へと推移する予測となっており、微減ではあるものの、他地域のような急激な減少は見られず、一定の規模が維持されます。
75歳以上の後期高齢者人口は、2020年の34,356人から、2045年には55,898人へと約1.6倍に増加すると予測されています。訪問診療や在宅医療、慢性疾患管理へのニーズが高まる見込みです。
福岡市東区は人口が増加傾向にある一方、人口あたりのクリニック数は全国平均を下回っている診療科が多く、全体的に新規開業の余地が大きい市場環境です。
2020年国勢調査総人口をもとにした地域内医療機関情報によると、一般診療所の合計数は人口10万人あたり64.19施設となっており、全国平均(70.28施設)と比較して不足傾向にあります。特に以下の診療科は全国平均を大きく下回っており、新規開業において需要が見込める分野と言えます。
| 診療科目 | 東区の施設数 (人口10万人あたり) |
全国平均 | コメント |
|---|---|---|---|
| 内科 | 37.83 | 45.45 | 全国平均より少なく、人口増エリアでは不足感がある |
| 小児科 | 11.47 | 16.12 | 子育て世帯が多い割に施設数が不足しており、需要が高い |
| 皮膚科 | 7.13 | 10.17 | 全国平均より3割ほど少なく、集患が見込みやすい |
| 耳鼻咽喉科 | 3.10 | 4.49 | ファミリー層のニーズに対し、供給が不足している |
| 産婦人科 | 2.48 | 3.69 | 年少人口の維持予測に対し、施設数が少ない |
内科に関しても、人口10万人あたり37.83施設(全国平均45.45)と少なめです。競合が多いと思われがちな内科ですが、東区においては人口増に対して供給が追いついていないエリアも存在するため、詳細な診療圏調査を行えば適した立地が見つかる可能性が高いでしょう。
2020年時点のデータによると、福岡市東区の人口10万人あたりの医師数は約509.21人となっており、全国平均(297.19人)を大きく上回っています。
一見すると医師過剰に見えますが、これは九州大学病院や福岡市立こども病院などの大規模な基幹病院が区内に多数所在しており、そこに勤務する医師が含まれているためです。開業医にとっては、これらの高度医療機関と円滑な連携(病診連携)が期待できる環境と言えます。
一方で、勤務医から開業医への転身も多いエリアであるため、専門性を明確に打ち出し、近隣の競合クリニックとの差別化を図ることが、医院経営の安定化に向けた重要な要素となります。
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